しらせカラス
昔、出稼ぎ者のある家はどこでも毎朝氏神様にお参りをしたそうだ。「何日かに一度は屋根の棟へお膳に御飯を盛ってそなえた。これはカラスにささげるものである。カラスはしらせをもって来てくれる鳥と信じられていた。そなえた御飯をよい声でないてやって来てたべていけば無事であると信じられた。」逆に悪い声でないて、御飯をろくに食べないときは要注意。「忘れられた日本人」著...
View Article女の呼び方
実は違いがやっと分かりました。大正の初め頃までは身分の高い武士階級の妻 オウラカタ庄屋 神主 下級武士 の妻 オカタサマ村の財産家の妻 オゴウサマこれらの娘はすべてゴウサマと呼んでいたのです。昔話を読む時の参考にどうぞ。
View Articleとんぼ島
とんぼ島という言葉、聞いたことある方は手をあげてください。実はこの言葉、日本を表しているのです。日本書紀では、神武天皇が国を見たときにとんぼが臀(となめ)しているようだとおっしゃったと描かれていますが、この臀、実はとんぼの交尾のこと。「是に由りて、初めて秋津洲という号が生じたのである。」=このお言葉で、とんぼ(秋津)島という国号ができたのです。(本当は大和の一地方を示していましたが、そのうちに大和を...
View Article歴史的建築的宗教的お社 出雲大社
本殿は「天下無双の大廈(たいか)」と称えられたほどの建築物。その高さは十六丈(約48メ-トル)にも達したといわれる。*現在の本殿は、高さ八丈(約24メ-トル)それでも日本一の高さである。大きな特徴となるのは、柱ではないだろうか。すべて円柱で、当時は両手で囲みきれないほどの大きさの3本の木を合わせ、それを一本の柱とした。その柱を九本。「田」の字のように配列した中で中心の柱を心御柱(しんのみはしら)と呼...
View Articleスサノオとヤマタノオロチ 1
古事記によると、建速須佐之男命(スサノオノミコト)は(以前、素盞嗚尊と記していましたが、こちらは日本書紀でした。訂正します。)天照大神の弟。海原をおさめるよう父親(伊邪那岐 イザナギ)に申し渡されるものの、母親(伊邪那美...
View Articleスサノオとヤマタノオロチ 2
その八俣遠呂智について目は赤いホオズキのようで、8つの頭と8つの尾をもつ1匹の遠呂智。身体には苔や檜杉が生え長さは8つの谷8つの丘にまたがっているほど。腹はいつも血でただれている。毎年処女を喰らうと恐れられている。ここでちょっと脱線。今よりも、昔は処女が重要視されていた。昔の日本酒は処女が一晩米を噛み、その唾液と混ぜて作られたのであったそうだ。さて、次回はいよいよ建速須佐之男命と八俣遠呂智の戦いについて。
View Articleスサノオとヤマタノオロチ3
建速須佐之男命は、八回も繰り返し醸造させた強い酒を八つの器(船という)にいれて待つ。八俣遠呂智は、匂いにつられ酒船にそれぞれの頭をいれて飲み、酔い、寝る。須佐之男はそれを見計らって、一太刀。いや、八太刀か。蛇足だが、この時に八俣遠呂智の尾からかの草薙の剣がみつかる。さて、前述の通り、須佐之男命は高天原で乱暴者であった。周りから嫌われ、疎まれ、孤独であった。一方、八俣遠呂智も、この世界で乱暴者であった...
View Article直ぐの木
これはスギの木の語源。まっすぐに聳え立つためである。そして、サビにでてくる‘かくの実’はときじくのかくの木の実を表している。これは常世の国にあるとされる実で登岐士玖能迦玖能木實(古事記)もしくは非時香菓(日本書紀)と表記される。‘ときじく’はいつでもある、時に左右されないという意味で不老不死の実を示すとされている。'かく’は輝くとか、香りのよいなどの意味。生命の輝きのことであろうか。橘のことであると...
View Article高天原について
天津神(あまつかみ)の住むといわれている天上の国のこと天津神?天津神とは高天原にいる神のこと。・・・。ちょっと混乱してきそうですが、天津神とは国津神(くにつかみ)と対になる言葉です。国津神は地上にいる神様のこと。それに対し、天津神とは高天原にいる神様なのです。さて、「草薙」ではスサノオがここを追い出され地上にくだるという箇所がありました。いくつかお問い合わせがあったのが読み方のこと。この「高天原」は...
View Articleときじくのかくの木の実
これは古事記で「登岐士玖能迦玖能木實」日本書紀で「非時香菓」といわれているものです。「ときじく」は「非時」からわかるように、時に左右されないこと「かく」は香る、もしくは輝く(かく)とも言われています。そう、この実は不老不死の実。天皇や有力者が手にいれようとした実・・・そして、この実は今の橘といわれています。保存のきく植物だからといわれていますが、橘の木に<常世神>という虫が発生したり橘を<常世物>と...
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